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国際結婚と在留邦人の統計。それと極右のアジア女フェチ

国際結婚することになったので日本人の国際結婚について調べてみた。ドイツで出会う日本人とドイツ人カップルは、日本女&ドイツ男のペアが圧倒的に多い(そしてうちは逆)。なので、統計的にはどうなのか気になったのだ。

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国際結婚には、日本人と在日外国人が日本で結婚するケースと、日本人と外国籍の人が外国で結婚するケースがある。平成29年には、日本での国際結婚は21457組、外国での国際結婚は9339組あった。

内訳を見てみよう。まず日本での国際結婚から。

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=dataset&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=7&tclass1=000001053058&tclass2=000001053061&tclass3=000001053069&stat_infid=000031743464&toukei_kind=6&result_back=1&result_page=1&second2=1


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日本での国際結婚は、男性が日本人のペアが3分の2を占める。相手の国はアジアが多い。女性ではフィリピンと中国の割合が男性に比べて少なく、米国や朝鮮韓国の割合が多い。その他も多い。

次に外国での国際結婚のグラフ。

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=夫妻の国籍別 婚姻&sort=year_month%20desc&layout=dataset&stat_infid=000031743586


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国内とは反対に、外国では日本人女性の国際結婚が多い。比率は英語圏が比較的多く、その他も多くて多様だ。西ヨーロッパ諸国は「その他」の中に入っていて詳細はわからない。

おもしろいことに国際結婚について検索すると、日本人女性が海外で(おもに欧米で)結婚するケースを前提にした結婚サイトやハウツーコラムや経験者のブログばかり出てくるし、そのイメージが強い。しかし数が多いのは日本国内でのアジア人との国際結婚で、男性が日本人のペアの方が多い。

国内での国際結婚の方が数が多く身近なのに目立っていないのは、日本にいる外国籍の人が日本に同化しているように見られていたり、あるいは何年住んでいても異邦人として扱われていたりするためかもしれない。

海外での国際結婚に女性の割合が多いが、日本人同士での結婚でも、名字を始め、女が男に合わせる場面が多いので、国際結婚でも相手の国に行って結婚するというのはいかにもありそうだ。

 

上の統計では西欧についての数字がわからなかった。海外での日本人動向は、外務省の海外在留邦人数調査統計も詳しい。

海外在留邦人数調査統計 統計表一覧 | 外務省

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html

 

この統計は、日本大使館や領事館が在留邦人を把握して保護するため、また日経企業の海外進出状況を調べるために実施されている。なので婚姻の動向を調べるためのものではなく、この統計から国際結婚について直接はわからない。

調査はおもに在留届を使っている。在留届とは在留邦人が大使館に届けるもので、1つの世帯が1枚出す。出した人(たいていはいわゆる世帯主)が「本人」で、同じ世帯に住む他の人は「同居家族」として記載されている。同居家族も結婚や就労をしている場合がある。

長期滞在者と永住者も分けて記載されている。結婚すればたいてい永住ビザが得られるが、結婚していてもいずれ日本に帰ると申告している人は長期滞在者に分類されている。またもちろん、結婚していない永住者、日本人同士で結婚している永住者もいる。

内容を見てみよう。

 

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まず日本人が多い海外の地域は北アメリカ、アジア、西ヨーロッパ、大洋州(オセアニア)、南米の順だ。英語圏や西欧が多いのは英語学習者が多いため移住しやすいからだろう。


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在留邦人の男女比は永住者は女性の割合が多いが、長期滞在者は男性の割合が多い。女性の割合が高い傾向は北米の永住者、西ヨーロッパやオセアニアで顕著だ。

この結果は世間でのイメージとも実感とも合致する。しかしくり返すが、永住者がみんな外国人と結婚しているわけではない。海外永住者の理由はさまざまで、男女差の要因も複数あるだろう。言葉が通じるとか、仕事があるとか。外国語学部や外国語大学は女性の割合が多いので、それは女性の割合を全体として増やす方にはたらくかもしれない。男女平等が進んでいない日本から脱出したい女性もいるだろう。

結婚の理由となるとさらに個人それぞれだ。

一概に「日本人女性が白人男性を選好している」とは言えないし、初めに漠然と憧れがあっても付き合いだせばけっきょく個人と個人の関係でしかない。

 

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話は変わって、国際結婚にかんして白人男性がアジア女性を指向しているという話もある。これはなかなか不快な偏見にもとづいている。

 

これは白人至上主義の極右のアジア女フェチにかんする、中国系アメリカ人女性の記事。アジア人が白人を肯定してくれるモデルマイノリティと見なされているそうだ。

Opinion | The Alt-Right’s Asian Fetish - The New York Times

https://www.nytimes.com/2018/01/06/opinion/sunday/alt-right-asian-fetish.html?smid=tw-share

 

日本語のブログでも↓。

アジア人(日本人)好き白人男、、、 | アメリカで離婚してわかったこと  https://ameblo.jp/yukosako/entry-11420467879.html

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ぼくは日本語学習者のドイツ人とドイツに住む日本人の交流に参加したことがある。そこで話した白人の若い男が「靖国神社はいいよね。美しいよ」と言っていて唖然とした。「極右の戦争神社だよ…」とだけ言っておいたけど、彼もいつか日本人女性と結婚するんだろうか。ぼくが会った日本女&ドイツ男のペアカップルはおだやかな男ばかりだったけど。

自分のためにモデルマイノリティを演じてしまうこともあるだろうけど、そのままで自信もてたらいいな。食い物にされたらあかんわ。